歯周病の予防と治療 ”第6話 歯周病と心疾患の関係” 佐藤歯科矯正歯科医院 (宮城県 亘理郡 岩沼市 仙台市)

歯周病により、心臓血管系疾患のリスクが2倍増加するのですがご存知でしょうか?
歯周病が心疾患に影響するとは聞いたことがあるかと思いますが、結構影響するのねと思われたかもしれません。
第6話では”歯周病と心疾患の関係”についてお話して行きたいと思います。
まず、心疾患とは何かと言いますと…
 心臓血管系に影響を与える多くの疾患のことを言います。心臓に酸素を送り込む冠動脈の疾患である狭心症心筋症心臓発作などが含まれます。心臓血管疾患の主な原因は、動脈の壁が厚くなり、弾性が低下することによる起こるアテローム性動脈硬化症です。
では、歯周病とどう関係があるのでしょうか?
 歯周病菌の感染が先ほどご説明したアテローム性動脈硬化症の発症に関わっています。その理由は、仮説ではありますが、大きくわけると2パターンあり、直接的なものと間接的なものがあります。
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① 直接的な機序
 歯周病により菌血症を起こし、血管の中に出来た粥状動脈病変部(粥種)に歯周病菌が蓄積してアテローム性動脈硬化が起きるという機序のこと。
② 間接的な機序
 間接的な機序では血管の中の菌がいるのではなく、歯周病菌がもつLPSという物質や炎症サイトカインの放出などにより血管壁がストレスを受け、これが全身性炎症反応を生じさせ、動脈硬化を誘発するという機序のこと。
 実際に歯周病と心疾患との関連性を裏付けるような確信的な機序は発見されてはいませんが、臨床研究においては歯周病を有する患者の方が心臓血管系疾患になるリスクが2倍程度存在するとされています。つまり、お口の中の歯周病菌の管理は心疾患を予防するにあったても大切ということになります。
 当医院では、ご自身の歯周病の状態を位相差顕微鏡口臭検査で把握し、歯周病の予防をする当医院のむし歯・歯周病予防プログラムと日頃のケアにバクテリアセラピーをすることで歯周病予防をすることをおすすめいたします。
次回、第7話では“歯周病と早産の関係”についてご説明させていただければと思います。 
 

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