口腔カンジダ症で悩まれている方が多くいらっしゃるかと思います。
治療をする前にカンジダ菌についてのきちんとした知識がなければ治療がきちんと出来ませんので、少しご説明させていただければと思います。
まず、初めに知って頂きたいのはお口の中にいる菌は大きく分けて3種類存在するということです。
それは善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類ですが、健全な方の場合、その割合が20対10対70の割合で存在しています。
今回はカンジダ菌の説明ですので、とりあえず、善玉菌はいい菌、悪玉菌は歯周病菌などと知っておいていただければ結構です。
カンジダ菌は日和見菌という種類に属します。この菌は全体の菌の70%と書かせていただきましたが、健康な状態の場合(免疫がしっかりと働いている場合)は70%と多く存在していても悪さをしません。
しかし、栄養不足や疲れていて免疫が低下したときにカンジダ症の様々な症状がでてきます。まとめると以下のようなときにカンジダ菌が悪さをし始めます。
・歯周病の治療をせずに放っている場合
・歯が無いままにしている場合
・歯が無いことできちんと食事が出来ていない場合
・栄養不足
・病気
・疲れていて免疫が低下している場合
など他にもございますが、このようなときにカンジダ菌の数が増えて悪さをし始めます。
このような場合にカンジダ症になると知って頂ければ、ただ単に薬などでカンジダ菌を退治したとしても根本的な治療にならないことが分かっていただけるかと思います。もちろん薬で退治すれば一端は良くなりますが、何度も再発してきます。
検査についてですが、カンジダ菌だけをみる数日かかる検査もありますが、当日わかる簡易的な検査に当医院では位相差顕微鏡を使用していきます。
そして、位相差顕微鏡の検査ではカンジダ菌がいればこのような像が確認されます。
根本的な治療をするには、もちろん薬を使ったカンジダ菌の治療は必要ですが、それに加えて歯周病治療、歯が無いのであればよく噛めるような治療、さらに免疫回復や栄養改善のための食生活の改善もしくはサプリメント等の補助食品の使用といった総合的な治療が必要になってくると思います。
すべては出来ない場合でも、むし歯・歯周病治療や噛めるような治療をきちんとすることが口腔カンジダ症をきちんと治療していく上でとても大切です。
口腔カンジダ症で悩まれていらっしゃいましたら、一度ご相談いただければと思います。
以前にもカンジダ症について書いた記事がございますので合わせてご覧いただければと思います。
参考:前回の記事
最後までご覧いただきありがとうございました。