先日、ある番組で≪歯周病菌の新事実≫というタイトルで歯周病について放映されていましたので、それについて今回は書かせていただきます。
まず、第一に歯周病菌とは、“口の中の歯周病菌が増殖し歯茎が炎症を起こす病”のことをいいます。
特に痛みなどの症状がないため、気づかない内に悪化することがあるため、放っておくと恐ろしいことになってしまうのがこの病気の特徴です。
そして、今現在、30代では7割、40代以降の方ですと約8割が歯周病や歯周病に関する症状があると言われております。
みなさん、たかが口の中だけの病気と比較的軽く考えてはいないでしょうか?
しかし、今回テレビでも放映されていましたが、近年、歯周病菌がお口の中以外のある意外な所から発見されるケースが報告され、医学界でも問題視されるようになってきました。
その意外な所とは、血管の中でした!
歯周病が口の中だけでなく血液に乗って全身を巡っていることがわかりました。
そして、その歯周病菌が心筋梗塞による突然死の原因の1つになっているという事をテレビでは放映しておりました。
歯周病菌が心筋梗塞の詳しい関係については以前書いたブログをご覧ください。
参考:歯周病と心疾患(心筋梗塞)について
以前、心筋梗塞との関係以外もお書きしましたので、ご覧ください。
・歯周病と全身疾患について
・歯周用と糖尿病について
・歯周病と誤嚥性肺炎について
・歯周病と早産について
・歯周病と骨粗しょう症について
では、なぜ血管の中に歯周病菌がいるのでしょうか?
歯周病菌が血管の中に入り込む経路は主に2つあります!
①0~26%の方が歯磨きをして出血した時に入り込む
②17~51%の方が食事をしているときに、炎症で穴が開いた歯茎の血管から入り込む
上記にあげた経路で歯周病菌が血管の中に侵入していきます!
他にも、血管の中に侵入して全身に回った歯周病菌が脳梗塞や糖尿病を引き起こすということも放映されていました。少し紹介しますと…
<脳梗塞>
歯周病だと脳梗塞になるリスクが3倍になると言われております
<糖尿病>
歯周病があると糖尿病になり、糖尿病がある免疫が低下して歯周病になるという負のサイクルを引き起こしてしまいます。そのため、歯周病を治すと糖尿病がよくなることが最近では明らかになってきております。
歯周病がいかに全身に悪いものかをご理解いただけたと思います。歯周病の症状は先にもあげましたが自覚症状がないことがございます。そのため歯周病であることを気づかない場合がございます。
何か起こる前の早めの検査と治療が必要です!!
当医院では位相差顕微鏡を使った歯周病菌の検査、オーラルクロマという歯周病菌が出すガスの検査などが出来ます。この検査をしますと、今現在どれくらい歯周病であるかをきちんと把握することもできますし、治療や予防の結果、歯周病が良くなっているかを確認できます。
なんとなく歯のクリーニングをするのではなく、検査という根拠をもとに当医院では歯周病治療や予防をさせていただいておりますので、ご興味がございましたらご連絡いただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。