子どもの矯正をしていますと、診断のためにセファログラムというレントゲン写真をお撮りします。そのセファログラムをみると歯並びが悪かったり、顎の成長が上手にいっていなかったりする子どもの多くに扁桃やアデノイドの肥大が見受けられます。そして、その多く子の気道が狭くなっている場合がございます。
扁桃が肥大して気道が狭くなっている子の場合、睡眠時無呼吸による症状や他の様々な症状が出てきてしまいます。その一部をご紹介しますと…
・夜中のいびきがすごい
・朝なかなか起きれない
・目の下にクマがある(睡眠時間はきちんととっているのに)
・集中力がない
・学力低下
・多動
・倦怠感
・慢性的な頭痛
・慢性的な鼻炎
・顎の成長に悪影響(下顎が出るなど)
・歯並びの不正
など、他にも様々ありますが、歯科的な問題だけではなく全身の問題となってしまいます。
特に、扁桃の肥大や気道の閉塞は子どものお口の発達や顎の成長に大きく関わってきます。
扁桃が肥大したり、気道が閉塞したりしていると、どうしても顎が正常な方向に成長せずに、気道を少しでも広げる方向に顎を成長させよるとします。気道が正常な場合と比べ、顎の成長が悪くなってしまい、歯がきれいに並ばなくなってしまうということが起きてきてしまいます。
そのため、当医院での矯正治療は歯だけをきれいに並べれば治るわけではなく、子どもの成長を考えた歯並びの治療はきちんと顎の骨や気道を分析し改善する治療(これを機能矯正治療という)を行っており、歯科的なもの生じている扁桃やアデノイドの肥大、気道の閉塞それに関係する鼻炎が改善するように努めております。
手術や薬といったものを使わずに、こうしたことを改善するのは歯科医師の仕事であり、さらにはお口の周りの筋肉、舌、気道、扁桃やアデノイドの肥大をきちんと診断し治療できる歯科医師のもとで子どもの機能矯正治療は行われるべきだと思います。
上にあげた症状の例に当てはまる子をもつ親御さんは本当にたくさんいらっしゃるかと思いますが、どこに行けばいいかわからない方がいっぱいいらっしゃるかと思います。
当医院で行っている機能矯正治療はもともとドイツの耳鼻科教授が考案された治療法です。そのため、耳鼻科的なことと歯科的なことが融合された歯科矯正治療ですので、もし上記のような症状でお悩みの際は悩まずに相談して頂ければと思います。
一人でも多くの子どもたちが健康で、そして活力のある生活を送れるような手助けをできればと考えております。