日本では超高齢社会を迎え、ここ最近、テレビで認知症を防ごうというテレビが多くなってきたように思います。このようにテレビでも深刻な問題となる事を防ごうとする背景には、認知症患者の数が将来爆発的に増えると予測しているところにあると思います。
なんと、日本の認知症患者の数は、2025年には470万人に達し、65歳以上の13パーセントが認知症になると予測されています。
この数字を見るとかなり不安になってしまいます。介護をする方も現時点で不足している状況なのに、さらに多くなってしまうと誰も介護できなくなる状態が生まれてしまうのではないかと思います。
こういった状態を避けるためにも、元気で老後を送れるように私たちは健康に今を生活しなければいけないと思います。そして、そのためには予防がとても大切になってきます。
歯科医師という立場から認知症を考えると、次のような結果がでてきたそうです。
65歳以上の4425名を4年間追跡調査した結果、歯がほとんどなく入れ歯未使用の方は、20本の歯がある方よりも、認知症を発症と関連する要因(年齢、生活悪習慣など)の影響を取り除いても、認知症を発症するリスクは1.9倍も高くなったそうです。また、かかりつけの歯科医院をもっていない方は、もっている方よりも発症リスクが1.4倍も高くなったそうです。
歯が無い場合や入れ歯を使ってない方が、なぜ認知症になりやすくなったかと言いますと、歯を失くす原因となった歯周炎で生じた物質が血液を介して脳に影響した可能性が考えられます。
また、入れ歯を使用していなかったり、歯が無かったりすることで、きちんと食べ物を食べられないことによる栄養(ビタミンなど)の不足や噛むという刺激が脳に伝わらなくなった結果、認知症になるリスクがあがってしまったとも考えられます。
歯科に関わる要因は他にもいろいろとあるかとは思いますが、いずれにせよ、しっかりと噛めるような入れ歯をして、歯周病の予防をすることが認知症を防ぐ第一歩であると思います。また、サプリメントのような補助食品を使い普段の食生活ではとれない栄養の不足を補ってあげる事をしてあげればなお良いと思います。
認知症になるということはご自身の問題もあるかと思いますが、その周りの家族にも迷惑をかけてしまう事があります。ご本人だけではなく、周りのご家族もおじいちゃんやおばあちゃんが介護にならない様にしっかりとした入れ歯で健康に生活できるようなサポートをしていただければと思います。
これからの超高齢社会には必ずお口の予防が大切であると思います。いつまでもお口の中を健康に保つことが、より健康に生活できるポイントですので、そのお役に立てていければと思います。
当医院ではしっかりと噛める入れ歯治療から歯周病の徹底した予防や子どものときから歯を大切にするための治療を行っていますので、何かありましたらお気軽にご相談ください。