歯周病の治療と予防 ”第11話 歯周病予防に大切な咬み合わせについて” 佐藤歯科矯正歯科医院 (宮城県 亘理郡 岩沼市 仙台市)

きちんとご自身のお口の中の状態を把握されていますか?
ご自身のお口の中の状態を把握することが、予防への第一歩です。
また、むし歯治療や入れ歯治療をするのでも、歯周病になりづらい健康なお口にするには、全体的な咬みあわせのバランスを考慮したかぶせ物や入れ歯を作製するにはきちんとした咬合診断や咬合器という咬み合わせをみる器械を使った治療が大切です。
 
 咬み合わせ診断とは…
 
 「力」の不具合、咬みあわせの不具合から特定の歯に負担がかかり、虫歯や歯周病のリスクが上がり、その歯を失う結果となってしまうということがございます。そういったリスクを少しでも下げるために、咬みあわせの診断をし、特に負担がかかっている歯を調べることはもちろんのこと、全体の咬みあわせのバランスを知ることで、「力」の不具合に対する治療や予防の計画をたてることができます。
 また、かぶせ物(クラウンやインレーなど)や入れ歯を作成する際も、この咬合診断で使う咬合器という器械に付けて作成していきますので、患者様にあった咬み合わせを再現できるようになります。
当医院の咬み合わせ診断にはドイツ製の器械(KAVOの咬合器evo)を使用いたします。
咬合診断3.JPG
 KaVoの咬合器プロターevoは、診察室で技工所でも使うことができ、精度の高いスプリットキャストシステムを以前のシステムから搭載し、フェイスボウは数分で上顎模型を正しく咬合器にマウントするためのデータを取得可能です。
〈補足〉
 フェイスボウって何って思われた方がほとんどかと思いますので、写真をのせておきます。
 
咬合診断4.JPG
 咬合器という器械に上顎の模型を付けるときに使用します。模型を適当に器械に付けていくのではなく、その患者様の頭のどの位置に上顎があるのかということを調べながら咬合器に付けていきます。
 
当医院では自費のどのかぶせ物を作る際、精密な入れ歯を作る時は必ずこの作業を行って咬合器に付け、治療をしていきます。それは、咬み合わせのバランスが、歯を残す意味でも、全身のバランスを保つ意味でもとても重要であるからです。
 こんなの見たことがない、咬み合わせの器械を使って説明されたことがないという方へ
             実際の咬合器の診断手順をご説明いたします
咬合器に模型を付ける手順ですが…
1.上と下の歯の型取りを行います
   治療前の状態の把握、治療後と治療前の比較にとても大切な作業となります
2222222.JPG
上の模型
咬合診断6.JPG
下の模型
 2.フェイスボウを行う
   先ほど補足でご説明しましたが、基準をもとに頭と上あごの位置関係を測る作業を行います
咬合診断1.JPG
                 
これをもとに上の模型を咬合器に付着します!!
咬合診断2.JPG
上の模型を咬合器に付けます
3.咬み合わせの記録(チェックバイトの採得)
咬合診断7.JPG
    下の模型を付着するときに使用します
 これをもとに、下の模型の付着など咬合器の調節を行います!!
  
咬合診断8.JPG
 下の模型を咬合器に付けたところです
4.咬合器に模型の付着完成
 999999.JPG
 1~3の手順をふんで咬合診断に使用する記録をお取りします。お分かりの通り、きちんとした基準をもとに咬合器という器械に模型を付けていきます。この咬合器に付いた模型を見ながら、患者様ご自身の咬み合わせの状態、今後の治療計画などを説明させていただき、患者様にとって最善な治療をご提案させていただければと思います。
 最後に、今まで咬合器という咬み合わせをみる器械で差し歯やブリッジや入れ歯治療をさせてこなかったと思われる方がいらっしゃるかと思います。当医院では歯周病になるリスクや第話でもお話したように歯の病気の原因は「感染」と「力」によるものですので、咬合器を使って治療を行うことで力の不具合からくる歯の病気を出来るだけ少なくし、長くもつ治療を提供できればという思いで診療を行っております。
 歯の事で困らない健康で快適な生活を送れるようにお手伝いができればと思います。ご興味がありましたら、お気軽にご相談ください。
次回の第12話では”歯周病と歯ぎしり(ブラキシズム)について”お話しさせていただければと思います。
 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です