このブログは連載になっていますが、第1と第2話をおさらいしますと、お口の中には主に善玉菌、悪玉菌(むし歯菌・歯周病菌など)、日和見菌の3種類がいて、お口の中の健康を保つにはそのバランスを整える事が必要ですとお話しました。
そして、そのバランスを整えるには歯磨きや歯科医院のクリーニング(3種類すべて除菌される治療)だけでなく、その後に善玉菌(乳酸菌)を摂取していく北欧式 バクテリアセラピーにより予防することがより健康なお口にするには大切ですとお話させていただきました。
歯周病の予防と治療 ”第1話 お口の中の菌について”
歯周病の予防と治療 ”第2話 北欧式 バクテリアセラピーによる、むし歯・歯周病予防”
歯周病の予防が大切とずっと強調させていただいているのは、もちろん健康な歯を長く保っていただきたいという思いと、せっかく治療された歯を失わせたくないという思いからです。
また、テレビでもお馴染みですが、歯周病が全身疾患とも大きく関わっています。そして、なるべく歯科の分野から発生してしまう全身の病気を抑えていければと思っております。
そのため、第3話では”歯周病と全身疾患”という題にさせていただきました!
そもそも、歯周病の人ってそんなに多いの?と感じられている方もいらっしゃるかと思いますが、日本では成人の70~80%、子供では40%が歯周病だとされています。
この歯周病を発症させるのは歯周病菌ですが、歯の病気だけでなく、近代医学の研究により様々な疾患を引き起こす原因となっていることが分かってきました。
これは、歯周病菌が作る毒素や炎症成分など、時には菌自体が血液などを介して全身に回り、健康な体を阻害することが原因だとされています。そのため、歯周病を予防することにより、お口の不健康からくる全身疾患の予防をすることが出来るようになるわけです。
それでは、歯周病が引き起こす様々な病気の例を紹介いたします。
・糖尿病 :歯周病があると3倍以上の血糖コントロール悪化
糖尿病の方の歯周病なり易さは健康な人の1.95倍
・心疾患 :冠動脈疾患を持つ患者の発生率は約2倍
・肺炎 :誤嚥性肺炎の発症
・早産 :発症率は約7倍
・骨粗しょう症 :歯周炎によって悪化
このように歯周病と全身疾患は大きく関わってきます。
佐藤歯科矯正歯科医院では、歯周病の予防によりこういった全身疾患へのリスクをできるだけさげていければと思い、きちんとした予防システムを作りました。顕微鏡検査、口臭(歯周病菌が出すガス)検査など様々な検査をし、その方にあった歯周病治療を行っています、またご自宅でのセルフケア(バクテリアセラピーなど)の仕方の指導も行っておりますので、どうぞお悩みにならずにご相談ください。
今後もこのブログで、もっと詳しく歯周病と全身疾患のお話をさせていただければと思います。第4話では“歯周病と糖尿病の関係”についてまずお話させていただこうと思います。