先日のブログでもYM療法についてお話させていただきましたが、今日はもう少し詳しくお話できればと思います。
今までの歯周病治療は歯石や歯垢の除去を行うブラッシング中心の治療でした。この方法は初期の歯周病では有効に働きますが、進行してしまった歯周病では歯と歯茎の溝(歯周ポケット)に膿がたまってしまっている状態ですので、歯磨きをしても歯茎が腫れたり歯が浮いた感じになったりといった症状をなかなか改善できませんでした。
そこで考えられたYM療法(歯周病免疫療法)は、その歯周ポケットにたまった膿を、メスや麻酔を使うことなく、ほとんど無痛で除去する方法です。
YM療法が免疫療法と言われる由来は、歯周ポケットにたまった膿を除去することにより、末梢血中G/L比(顆粒球とリンパ球の比率)のバランスが改善され、自己免疫が上がり、歯周病菌といった菌などと戦う能率をあげることができるようになるからなのです。また、この方法は、新潟大学歯学部の安保先生の免疫療法理論に則って開発されました。
※リンパ球と顆粒球がどのように歯周病と関連しているかは先日のブログに記載
実際の手順としては…
①お口の中のクリーニング(歯垢や歯石の除去など)
②歯周ポケットや歯肉部の膿を出していきます
③歯ブラシ、舌磨きといたご自宅でのケアのご説明
※必要に応じて、プロバイオティクス(バクテリアセラピー)の併用
④歯周ポケットや歯肉部からの膿が少なくなりましたら、1~3ヶ月毎のメインテナンスを行って、クリーニングとポケット内の膿の状態をみていきます
当医院ではむし歯・歯周病予防プログラムという3日間の集中した歯周病治療を行っていましたが、その治療と今回新しく導入するYM療法を併用することでよりよい歯周病治療が可能となりました。
このYM療法は限られた歯科医院のみで行われております。宮城県では現在、気仙沼、仙台・鳴子でご開業されている3歯科医院と当医院で行うことができます。仙南の方でYM療法にご興味のある方は一度ご相談いただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。